|
― はじめに ―
第2回では、PSEの全体像を説明させて頂きました。
今回は、PSEの対象と確定した後に必要な、技術基準への適合確認について、その主旨
や内容についてご紹介したいと思います。
技術適合確認とは何?
法律にしろ、安全規格にしろ、とかく専門用語が多いものですから、その意味するところが
分かりづらいものです。
読者の皆さんも、専門用語の表現が、もう少し適切かつ分かりやすければと思うことが多い
と思いますので、この連載では、その辺の解消についても気配りしていきたいと思います。
さて、PSE法で言うところの技術適合確認の意味と、位置づけですが、PSE法では予め
満足するべき技術基準が定められており、その基準に適合したものをもって安全と判断し、
市場に流通させて良いものとしています。
従って、皆さんの電気用品(商品)がPSE法の対象と確定した後は、法で定められてい
る技術基準に適合しているかの確認が必要となりますが、その行為を指して、技術適合確
認と言っています。
つまりPSE法のスキームの中での位置づけとしては、ここで皆さんの商品が安全である
ことを試験して、確認しなさいと、義務つけられていることになります。
この技術適合確認は皆さん自身が行うものです(代わりに依頼してもOKです)。
特定電気用品の場合は、さらに適合性検査と呼ぶ、指定された試験所での試験と工場監
査を受験して安全の証明を受けることが要求されており、この検査は指定試験所以外では
行えませんので、ご注意下さい。
ここでの注意としましては、特定以外の電気用品は、指定試験機関で適合性検査を受験す
る必要がないので、全く確認試験をする必要が無いと説明を受けている事業者様が時々いま
すが、これは、大きな間違えですので、ご注意願います。
特定にしろ、特定以外にしろ、技術適合確認は必要となります。
具体的な技術基準は、ここでは上げませんが、連載の後半で、良く問題を起こすポイントなど
をご紹介しますので、その際に、いろいろと参考としていただければと思います。
技術基準の要求は電気安全だけ?
いいえ、実は、「電気安全」以外にも、「RFI(EMI)又は(EMC)」を満足することが求められて
います。
普通に電気製品の安全といいますと、
■「機械的要因(例えば稼動部分や、鋭利な部分)」や
■「電気的要因(例えば、感電や、電気の不完全さから発生する火災)」
などを意味しますが、最近では、通電動作している電気製品が、他の電気製品へ影響を与え
ないか、あるいはそう言った影響に、ある程度耐性があるか、と言ったことも安全の一つと
して、要求されるようになってきています。
PSE法でも、まさにそう言った技術要求となっています。
ちなみに、「RFI(Radio Frequency Interference)」とは、製品から放出される電磁波(ノイズ)
のことで、電気用品から放出されるノイズは電源コードから伝わって商用電源ラインに乱れを来
たすことがありますし、電気用品から放出されたノイズは電波環境に妨害を来たす可能性もあ
るため、技術基準で放出の限度値が定められている訳です。
技術基準は2種類あるの?
はい、現在、PSE法で運用されている技術基準は2種類あり、どちらか一方に適合してい
れば良いとされています。
一つが、省令第1項と呼んでいるもので、日本国内独自の技術基準です。
もう一つが、省令第2項と呼んでいるもので、国際的な規格(IEC:国際電気標準会議)に
整合した基準です。
この2つの基準の技術要求には、大きな差はありませんが、細かい要求事項ではやはり違
いがあり、全く同一と言う訳ではありません。
一つの法律に2つの基準が存在していますので、この辺は、きちんと戦略的な対応をしてい
くことが重要です。
2つの技術基準のどちらを適用していくかと言う選定については、製品の構造と販売戦略を
見極めて選んでいただきたいと思います。
簡単な省令の選定方法としては、
「省令第1項」は、国内販売に限られた電気用品、
「省令第2項」は、世界各国への販売・世界各国の国際基準認証済み電気用品
と、お考えください。
さて、次回は、海外安全規格とPSE法との相互性/同一性と、それに基づく対応戦略につ
いてご紹介する予定です。
ビジネス的な視野を持った話になりますので、是非、楽しみにお待ち下さい。
|